腰をねじろうとするとケガします。

トライアスロン解体新書 運営日誌

腰をねじった人形

今回は先日のボディマップの記事で最後に訪ねた質問

「腰はどれだけ捻れますか?」

の答えを書いていきますね。

人間は胴体をねじることができます(当たり前ですね)。

ですが、多くの人は

胴体をねじる=腰をねじる

と考えています。

そういう人の頭の中(ボディマップ)は、上の人形のように骨盤に乗っている上半身を回転させるイメージになってるはずです。ちょうど腰の部分の背骨を軸にして回転するような感覚ですね。

では、実際には腰はどれだけ捻れるのでしょうか?

ちなみにここでいう腰は骨盤と上半身を連結している背骨の下の部分(腰椎)の可動性のことです。

後ろに振り返る動作をやってみると90度ぐらいは回転してくれそうですね。

しかし、実際には左右両側で合計10°と言われています。

そう、たったの10°しか回転しないんです!

それは腰椎の形をみればわかります。

腰椎の関節

腰椎の関節は下の腰椎が上の腰椎を左右からくわえ込むような形状になっているのがわかると思います。つまり、腰は前後・左右にはよく動くのですが、回転する方向には骨同士が当たって動かないようになってるんですね。

「でも、どう考えても10°以上胴体は捻れてるぞ!」

と思うかも知れませんが、ねじった状態で背中の腰周辺を触ってみてください。あまり捻れていないことがわかると思います。

では、どこで捻れているのかというと、腰と胸の連結部(肋骨のすぐ下あたり)と股関節です。

特に股関節が胴体の捻れの大半を作り出してると考えてよいです。

股関節はボールがソケットにはまり込んだような構造で非常に可動域が大きい関節です。この関節が動くことで骨盤ごと胴体は捻れている(ように見える)わけですね。

今、あなたはイスに座っていると思うので、そのまま右回転で後に振り向いてみてください。左のお尻は浮き気味で、右股関節を軸にして骨盤が右に回転しているはずです。逆に骨盤を動かないように手で押さえておくと、ほとんど振り向けないはず。

どうですか?体感できました?

まとめると、胴体をねじる動作をするときは股関節から動くというイメージを持つとスムーズにかつ、大きく動くことができます。腰に必要以上の回転を要求しません。

一方で腰椎を回転させるイメージをもっていると、回転しない骨を無理やり回転させようとすることになりますね。そうすると頑張っている割に動きが小さいだけでなく、腰周辺の靱帯や椎間板に大きな負担がかかるんです。

間違えたボディマップだと頑張れば頑張るほど自分の体を痛めつけているわけですね。

すこし前になんばの動きとか2軸の動きが流行りましたが、そこでは胴体をねじらないことを主張していました。それは解剖学的にはこういうことを言っているのかな〜と思ってます。

ランニングなどで胴体をねじる(ように見える)動きがあるときは股関節を意識しましょうね。

まちがっても腰をねじるイメージで走ってはいけません!

私たちは木の人形じゃないんですから(笑)

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