とはいえ、そのシューズ選びが難しいところ。ここではシューズ選びのポイントを説明していきます。
あるセミナーを受けてからシューズに対する考え方がガラリと変わりました。
ここで書いてある内容は正しい部分もあり間違っている部分もあります。近いうちに改訂版のページを制作する予定ですので、ここに書いてある内容はあまり参考にしないで下さい。
どんなシューズがよいのか?
いろいろなメーカーからランニングシューズが出ていますが、初心者向けは全てソール(靴底)が厚くクッション性の良いシューズです。その理由は次のように説明されます。
ランニングでは脚に体重の2〜3倍の衝撃がかかります。初心者はこの衝撃を吸収できるだけの筋力がありません。ソールの厚いクッション性の良いシューズを履くことでその衝撃を少なくでき、膝や腰のケガの予防になります。
もっともな説明に聞こえますが、僕が勧めるのは薄いソールのシューズです(笑)
理由は2つ。
- 足元が不安定にあり膝・腰に負担がかかる
- つま先荷重になりやすい
まず1.についてですが、柔らかい地面、例えば砂浜を走ることをイメージしてみて下さい。足が沈み込んで走りにくいですよね。実はソールが柔らかいシューズはこれと同じ。足は柔らかい地面を走っていると勘違いします。また、地面から足裏までの高さが高いほど不安定感が大きくなります。ハイヒールよりスニーカーの方が安定しますよね?
このように足元が不安定なると足ウラ〜足首に余計な力みがでます。そしてそれを膝・股関節で吸収しようとするんですね。こうしてや膝や腰に不自然な力がかかり痛みが出る可能性が上がるわけです。
仕事柄ランナーの患者さんもよく診ますが関節が物理的に壊れて痛みが出ている人はまずいません。ほとんどは腰から太ももにかけての筋肉のアンバランス・局所的な緊張が原因です。
そして筋肉のおかしな使い方のきっかけになるのがソールの厚い柔らかいシューズなわけです。
2.のつま先荷重についてですが、ソールの厚いシューズは普通かかとが一番厚くなります。そうなるとハイヒールのように足が前に傾いた状態になりますね。
これって足にとっては常に下り坂を下りているようなものです。かかと着地で走れば(この走り方は本当はNG)ちょうどよいですが、普通に走ると(フラット着地すると)どうしても体重がつま先寄りにかかります。しかし残念ながら人間のつま先は体重をガッツリ支えるようにはできていません。骨や関節をつなぐ筋肉や靱帯に過剰な負担がかかります。
それが外反母趾や指先の血豆などさまざまな足の障害につながりますし、ふくらはぎも酷使することにつながっていきます。
このような弊害があるのでソールが分厚くてクッション性がよいシューズは避けるべきです。
とはいえトップ選手が使うような薄いソールのシューズも避けた方が良いでしょう。ダイレクトに衝撃がかかりすぎです。初心者の人は足裏をはじめとして脚全体の筋力が不足気味な場合が多いのでさすがにこれはきついと思います。
ということなので、ソールは薄めで踵があまり高くないシューズ(売り場では中級〜上級者の練習用という扱いのもの)を選ぶのが一番脚に優しいと思います。
トライアスロン用シューズにするべきか?
トライアスロン専用というシューズも販売されています。主な特徴は
- ソールに穴が空いていて排水がよい
- マジックテープで簡単に履ける
- かかとにベロがついている
といった感じです。
トライアスロンでは夏場のレースが多く水をかぶることが多いので、排水用の穴があるとシューズ内がグジュグジュになるのを軽減できます。また、マジックテープとかかとのベロはトランジットのスピードアップに貢献します。マジックテープは締めつけも調整しやすそうですね。
しかし僕は普通のランシューズしか使ったことがありません。シューズはまず足に合うかどうかが最優先です。トライアスロン用と限定すると選択肢が極端に狭くなるんですね。
それに普通のランシューズでも、排水性に関しては水をかぶる時はシューズにかからないように気をつければOK。トランジットのスピードもランシューズ便利グッズで紹介しているモノを使えば十分です。
ですので足に合うシューズがたまたまトライアスロン専用モデルだったらラッキー♪。もし合わないなら無理にトライアスロン専用にこだわらず幅広く探しましょうね。