ホントに走りが変わる?4スタンス理論を再評価。

トライアスロン解体新書 運営日誌
4スタンス理論の本

突然ですが4スタンス理論ってご存じですか?

3〜4年ぐらい前に流行ってゴルフや野球ではよく取り上げられていましたが、トライアスロン界ではほとんど話題にならなかったように記憶しています。

この理論では「人間の重心位置は先天的に4タイプに分けることができる」という前提に立っています。重心位置というのは足のどの位置に体重をかけて立っているかという意味で、足の前後(つま先寄り or 踵寄り)と内・外(親指側寄り or 小指側寄り)の組み合わせで4つに分けられるそうです。そしてそれに対応して体の使い方はパラレルタイプ(体幹をひねらない)とクロスタイプ(体幹をひねる)の2種類に分類されます。

4スタンスチャート

れだけなら「へぇ〜」で終わるところですが、4スタンス理論の画期的なポイントはスタンスによって動かしやすい体の使い方・意識するポイントが異なるという事なんです。だから、自分のスタンスにあった動きをするとからだがスムーズに動き、逆に違うスタンスの動きをしようとするとスムーズにからだが動かないということになります。

真剣にフォーム改善に取り組んでいる人ならわかると思うのですが、他の人のアドバイス通りにやるとどうも動きにくいと感じることがあります。また複数の人にアドバイスを求めると全く逆のアドバイスを受ける場合もありますよね。

こういう場合、ついつい「どちらが正しいんだ!」いう議論になるのですが、4スタンス理論に基づくと全部正解なんです。お互いのスタンスが違うから違和感や矛盾を感じるということなんですね。

ですので、自分と同じスタンスの人に指導を受けると伸びるし、違うスタンスの人に指導を受けるとスムーズにその動作ができず伸び悩むということになるわけです。

僕も職業柄面白い話だと思って本を読んだものの・・・当時発売されていた本は一般論か野球やゴルフ、格闘技などに特化したものしかなく、スイム・バイク・ランにどのように応用するのか明確に解説されたものはありませんでした(見つけられなかっただけかもしれませんが・・・)

自分で開拓すれば良かったのしょうけど、本当に効果あるのか疑問だったのでそこまで真剣に取り組まず、最近まですっかり忘れていました(苦笑)

ところが先日よく通ってくれているプロボウラーの患者さんが、院内の本棚にあった4スタンス理論の本を見つけてから急に熱く語りだしたんです。

その患者さんの話によるとスランプに陥った時に4スタンス理論にもとづいたアドバイスを受けたところ、そのスランプから脱出できたそうです。

それがきっかけでボウルの穴の大きさやフォーム全般をその理論に従って変えていくと一番調子が良かった頃の玉が投げられるようになったとか。

さらにその患者さんは若手の指導もしているのですが、4スタンス理論に基づいて指導した生徒がスコアがぐんと上がったそうで今ではすっかり4スタンス理論信者となったそうなんです。

「へぇ〜、本当に効果があるんだ!」

と思い改めて探してみると、嬉しいことに陸上競技に特化した本が発売されていました。

鯉川なつえ,井上将憲
ベースボール・マガジン社 2009-10-17
¥ 1,890

ということで早速購入。

僕はB2タイプと呼ばれる踵外寄りに重心を置くタイプ。体の使い方はクロスタイプに分類されます。そのタイプの人に向いている走り方を読んでると・・・確かに納得できるんですね。

多くの走り方の本はつま先荷重のA1もしくはA2タイプの人向けの走り方について書かれています。骨盤を前傾させミゾオチでリードする走り方ですね。でも僕はその通りにやると違和感というか、無理しているという感覚がありました。

本来B2タイプは股関節でリードする感覚を持つ方がよいそうで、試してみると実際そのほうが楽だし動きやすく感じました。

また、クロスタイプなので少し前に流行った2軸の動きは苦手なはずなんですが・・・今までずっと2軸の動きにこだわっていました(苦笑)。今思うと確かに違和感はあったのですが、多くの人が2軸がよいというので慣れの問題だと考えていましたがどうやら違っていたようです。

こんな感じで少し意識してやってみると納得できる感触がありました。これも何かの縁(?)なので今シーズンのランニングは4スタンス理論に従ったフォームでやってみようと思います。あと、余裕があればバイクとスイムに関してもこの理論を参考にフォームを考えてみたいですね。

どうもランニングに伸び悩んでいる人は一度この考え方を取り入れてみるとよいかもしれませんよ!

4スタンス理論の詳細は下記の本が詳しいです。ただし、こちらはランニング動作に関してはあまりくわしく書いてありません。とりあえず走り方をしりたいなら上で紹介した【陸上競技番】4スタンス理論の方がより実践的です。

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コメント

  1. 私も買ってみました。同じくB2タイプですw

    スイムとバイクへの応用ですが、クロールのキックとバイクのダンシングの振り方には使えるかもしれませんね。
    あまり考えて動かしたことはないですが。

    シューズの最新理論楽しみにしています。

  2. >hideさん
    コメントありがとうございます。スイムとバイクに関しては難しそうなので考えていませんがどうでしょうね?
    バイクの場合、ペダリングのときにハンドルを押すか引くかという議論の時に効いてくるような気がします。
    シューズの話もずっとほったらかしなのでいい加減記事にしないといけませんね・・・

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