「10km走ると太ももの前がパンパンになって走れなくなる」
という悩みをもつ患者さんが先日来院しました。
走り込むと膝のお皿のまわりにも痛みが出てくるそうです。
ランニング初心者の人やあまりタイムが伸びないという人に良くある悩みですね。
こういう人は間違いなく太くてたくましい大腿四頭筋を持ってます。そして大殿筋やハムストといった体の後側の筋肉の発達はイマイチ。
一方、ある程度以上のレベルのランナーはみんないいお尻をしています(変な意味じゃないですよ^^)そして、大腿四頭筋はそれほど発達していません(お尻も太もももムキムキなひともたまには居ます)。
なんでこんな差ができるんでしょうね?
答えは普段の動きの中で意識するポイント=ボディマップの差にあります。
太もも前が発達している人はほとんどの場合、足を伸ばすときに膝に意識を置いています。
しゃがんで立ち上がるとき、階段を上るとき、自転車を漕ぐとき、そしてランニングで着地した脚を伸ばすとき・・・
こういう動作の際に、
曲がった膝を伸す
というボディマップで運動しているわけです。
膝を伸ばす筋肉は大腿四頭筋、つまり太ももの前の筋肉なので、このボディマップで運動する限り大腿四頭筋がよ〜く鍛えられるわけですね。
そもそも大腿四頭筋は着地の衝撃を受け止めたり、ブレーキをかけるときに主に働く筋肉です。なので瞬間的に大きな力を出せる筋肉、つまり速筋が主体だと考えられます。きちんと調べたわけではないですが、太もも前を長時間連続して使うと、疲労が早いし筋肥大もするので妥当な予想だと思います。
一方、ハムストリングや殿筋(お尻の筋肉)など身体の後側の筋肉は姿勢維持筋とも呼ばれ、立っているだけでも常に働く筋肉です。つまり長時間使われることを想定されている筋肉なので遅筋の割合も多いんですね。
なので長時間の運動では、こういった裏側の筋肉の使用比率が多い方が有利と考えられますし、経験的にもそうです。
では殿筋とハムストリグを積極的に使うためには、どういうボディマップで脚を伸ばせばよいのか?
続きは次回に!
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