トライアスリート・トレーニング・バイブル(TTB)を参考にアイアンマンに向けたトレーニング計画を立てるシリーズ8回目。
- 筋トレ、トレーニングの狙いを決定
- 1週間の時間割を決定
- 毎日のメニューを決める
- 運動強度を決める(テスト)←今回はここ
前回で毎日のメニューコードも作りました。時間配分と内容は決まったので、あとは運動強度を決めればトレーニング計画を組み立てることができます。
そのためいは今の自分の実力を把握する必要があります。つまりテストですね。これが結構面倒だったりします。
水泳のテスト
TTBではテストの方法として
- 1000mのTT(レース強度)
- 100×10本を全力で泳ぐ。レスト10秒
という2つのタイプのテスト方法が紹介されています。
実際のLTを知るには漸増的負荷テストというのをやった方が良いのですが、これは1本泳ぐ毎にタイムを徐々に速くしていく必要があり、ハッキリ言って相当難易度が高いです。TTBにはさらっと「前の1本より2〜3秒ずつ速く泳ぐ」と書いてありますがこれを正確にできる人ってかなりの水泳の上級者だと思うのですが・・・
ということで漸増的負荷テストは却下して普通のテストをすることにしました。
少し話が逸れますが、水泳では心拍計が使えません。泳ぎ終えてすぐに脈を測るのも面倒くさいです。
そこでTTBには1000mのタイムを基準にして100mのペースから強度ゾーンを概算する表が掲載されています。スイムでの強度管理がとてもやりやすくなるので、この表だけでもTTBを買う価値があるかもしれません(ってちょと言い過ぎかな(笑))
で、僕もこの表を使いたいと思ったので、テストは1000mのTTの方を選びました。実際にはレース強度と全力はちょっと違います。今回のテストはレース強度というよりは全力で泳ぎました。ちなみに結果はこんな感じです。
実施日 | 距離 | タイム | 終了時心拍数 |
---|---|---|---|
2015年2月5日 | 1000 m | 16:51 | 162 bpm |
心拍数は泳ぎ終わった直後の10秒間をカウントしてそれを6倍した数字です。これで運動強度は表から決めることができるようになりました。
実は勢い余って1050m泳いでしまったのですが、Garmin 910XTをつけて泳いだので無事にラップが取れていました。つけてて良かった。ストロークの効率や自動ラップ機能はスイム練習の時とても便利です。つい先日後継モデルの920XTも登場しましたがトライアスリートが買うならこのシリーズが一押しですね。高いけどそれぐらいの価値があるものだと思います。ああ、920XTが欲しい〜。
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ちなみにタイムは予想より良かったです。17分かかるかなと思っていたので。
最終的に1000mを15:00台で泳げるようになれば、例年通りのレベルになるのでそれを目指したいところです。
バイクのテスト
バイクのテスト方法は次の2つの方が紹介されています。
- 8km有酸素TT(LT心拍で走る)
- 10kmTT(平坦コース全力)
しかし、LT心拍数をある程度精度良く推定したいので今回はローラー台で漸増的負荷テストをすることにしました。
僕はたまたまコンピュトレーナーを持ってるのでまさにTTBに書いてある通りにテストできたのでラッキーと言えばラッキーですね。精度の良いパワーメーターを持っている人も同じようにローラー台でできると思います。
一応屋外でやる方法も書いてありますが、実行するのは結構大変かもしれません。
TTBでは助手をつけてやる方法が書いてありますが、今回は動画を撮影するという方法をつかって1人でやりました。そうすれば一部始終が記録できるのであとから分析できるかなと。
テスト結果は下記の表のようになります。
パワー(W) | 心拍(bpm) | RPE |
---|---|---|
100 | 108 | 7 |
120 | 112 | 7 |
140 | 119 | 9 |
160 | 124 | 11 |
180 | 131 | 12 |
200 | 140 | 13 |
220 | 144 | 15 |
240 | 153 | 17 |
260 | 160 | 19 |
280 | 160 | 20 |
この結果からLTの心拍数は144〜153の間ぐらいだと予想できます。LTパワーは推定221W。
努力性呼吸になった時点の心拍数がわかればLTをもう少し精度良く推定できるのですが、動画で撮影してるとローラーの騒音にかき消されて呼吸の音が良くわかりませんでした(苦笑)やっぱり助手は必要かもしれません。
さて、実際のトレーニングで上の範囲のどこを使うかですが、気持ち的には高くしたいけど自分の今の体力を考えると控えめに・・・というとで145〜148ぐらいにしました。
あとはTTBのp100に掲載されているLT心拍数からゾーンを換算する表をつかって強度を決定できます。
ランのテスト
ランのテスト方法は次の2つ
- 1.6マイル有酸素TT(LT心拍ー9〜11)
- 1.5マイルTT
これもLT心拍がわからないと有酸素TTはできません。ランの漸増的負荷テストはトレッドミルとトラックを使う2パターンが用意されているのですが、どちらも実際にやるのは結構大変、というか1人ではちょっと難しい。
ということで、「ランの能力テスト」という記事でも書いた通り1.5マイルTTを行い、そのペースから5kmのタイムを推定し、そこからゾーンを算出する表を使ってゾーンを決めることにしました。
どうやってタイムを推定するかですが、TTBによるとランニングはレースの距離が2倍になれば、ペースは5%落ちるということが分かっているそうです。(トライアスロンの場合は距離が2倍になると10%落ちる)
今回のテストでは距離は2.4kmでしたが実質2.5kmといっても差し支えないと思うので、5kmのペースは4分16秒×1.05=4分29秒となります。そうすると5kmのタイムは22分25秒になります。
TTBの表をながめると5kmのタイムが22分15秒が22分42秒のどちらかを使うわけですが、今回は数字が近いことと、練習すればタイムは上がっていくことを考慮して少し早めの22分15秒の方を採用しました。
ただ、この表は平地のペースが基準ですからアップダウンのあるコースでは使えません。 そこで、平地でゾーン1の上限ぐらいで走ったときの平均心拍数を測定し、p101にあるLT心拍数基準でゾーンを決める表を眺めて同じ数字になるところを探し、その付近の心拍数で練習することにしました。
ちなみに、その場合のLT心拍はバイクのLT心拍+5前後になりました。最大心拍数やLT心拍は種目毎に5〜10pmぐらいの差になるという話を聞いたことがあるので、これは妥当な結果のように思います。もう何回か確認してよさそうなら、これからはバイクのLT心拍+5〜10ぐらいを基準でやっていこうかなと考えています。
まとめ
8回目にしてやっとメニューを作っていく数字が全てそろいました。記事にまとめることを考えながらやったこともあり正直疲れました(苦笑)
でも、これでやっとスタートラインに立てたただけですね。これからはこのスケジュールをこなしつつ体力の向上ぐらいに応じて内容を調整していく必要があります。
そのためには進捗確認のテストがとても重要になってくると思います。僕の場合、テストは面倒くさいという気持ちが半分、自分の能力を計れる楽しみが半分といった感じです。手間がかかることは確かなので自分の環境でやりやすい方法をうまくチョイスしてやっていきたいですね。
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