トライアスリート・トレーニング・バイブル(TTB)を参考にアイアンマンに向けたトレーニング計画を立てるシリーズ5回目。
シリーズ4回目にしてやっと年間計画と目標がきまりました。
とはいえ、まだ週毎の練習時間と期を決めただけ。今回から具体的なトレーニング内容を決めていきたいと思います。
ここから先が一番難しい所です。仕事や家庭の事情、狙う大会でさまざまな組み合わせが考えられるので「これ!」という型がありません。
そこでTTBでは指針となる注意事項を色々と書いてくれています。それに加えて他の選手の例もいくつか掲載されているので、それらを参考にしながら考えていくことになります。
僕の計画もそういう例の一つという位置づけで見てもらえばと思います。
僕の場合、本を読みながら試行錯誤で下のような流れにで計画を立てました。
- 筋トレ、トレーニングの狙いを決定
- 1週間の時間割を決定
- 毎日のメニューを決める
- 運動強度を決める(テスト)
この記事では、まず筋トレ、トレーニング狙いを決定していきます。
筋トレについて
トライアスロンの限らず、有酸素運動系のスポーツをする人は筋トレを嫌がる人が多いです。筋トレする暇があったらその時間を走ったり泳ぎたいという気持ちは確かにわかります。僕もどちらかというと時間が余ったらやる、というレベルでした。
しかし、去年から仕事でダイエット・筋トレの勉強をかなりやっているのですが、勉強すればするほど筋トレの重要性が分かってきました。
詳しい事はまた別の記事で書こうと思いますが、特に30代後半以降のアスリートに筋トレは必須ぐらいに考えておいた方がよさそうです。
いくつかのブログで取り上げられているのご存じの方も多いと思いますが、有酸素運動をするアスリートにとって効果がある筋トレは、よく言われるような低負荷・高回数ではなく、高負荷・低回数です。
それも3〜5回上げるのがやっとという限界に近い強度での筋トレになります。
この話自体は理論、実験結果どちらも納得できるのですが、問題はこんな高強度な筋トレをいきなりやるとケガのリスクが高くなるということです。
僕自身、去年はこれにならって筋トレをしようと思っていたのですが、筋肉痛がひどくて普通の練習に影響がでるのと腰に不安を感じたので早々に止めてしまいました・・・
で、どうしたものかな・・・と思っていたらTTBにその回答が書いてありました。
簡単に書くと、
- 低強度から始めて高負荷に耐えらるベースを作ってから高強度へ移る
- 高強度の筋トレは基礎期1までに仕上げ、その後は維持する筋トレに切り替える
というものです。確かに理に適ってそうなので、これをそのままやっていこうと思います。
筋トレの内容とスケジュール
TTBは筋トレの内容を下記の4つに分けて、それを適切な期に分配していきます。
- 身体適応期(AA)
筋トレに慣れるための期間。やることは筋持久力を鍛える筋トレ(低負荷・高回数:20〜30回) - 筋力増強期(MT)
MS期に向けた期間。やることは筋肥大を狙う筋トレ(高負荷・中回数:10〜15回) - 最大筋力期(MS)
高い筋力を養う期間。やることは筋力アップを狙う筋トレ(高負荷・低回数:3〜6回) - 筋力維持期(SM)
MS期以降はシーズン中はこれを行う。MTとMSの中間ぐらいの負荷で行う
2015年の僕の年間スケジュールでは準備期が十分取れます。ということで、
- 準備期の4〜5週間はAA
- 準備期の最後の2週間をMT
- 基礎期1は全てMS
- 基礎期2以降はSM
というスケジュールを組みました。
トレーニング量が増え始める基礎期1に、高強度の筋トレを平行してできるのか少々心配ですが、TTBにはMSは基礎期1にやるのが最適と書いてあるので多分大丈夫でしょう。
そらから筋トレはMS期までは週2回、SM期は週1回でおこないます。
TTBではあまり詳しく書かれていなかったのですが、筋トレでは次の2点に注意です。
- 筋力アップを目指す場合、週1回では頻度が少なすぎる。2〜3回が理想
- 2〜3日間隔を空けないとオーバートレーニングになる
理屈の上では筋トレの頻度は2〜3回が理想ですが、それは筋トレしかしない人の場合です。トライアスロンのトレーニングを合わせてやる場合、週3回では回復力的に厳しい人がほとんどだと思うので、MS期までの筋トレは迷わず週2回ですね。
あと、ランのトレーニング前に筋トレはケガのリスクが高まるそうなので、それを頭の片隅にれてスケジュールを組む必要があります。
トレーニングの狙いを決める
筋トレが決まると、次はトライアスリートとしてのトレーニング内容を決めます。
前の記事でも書きましたが、TTBではアスリートの能力を6つの要素(持久力・筋力・スピードスキル・筋持久力・無酸素持久力・パワー)に分けて考えます。
ここでは各期において、どの能力を狙ったトレーニングをするかと、練習の成果をチェックするテストを行う時期を決めます。
こう書くと難しそうに感じますが、基本的には期ごとにどの能力に重点を置くか決まっておりほぼ自動的に決まります。期で分けて計画を組むメリットはこれですね。よくできてますよ。
TTBではこの部分も文章がたくさん書かれていますが、簡単にまとめると次のようになります。
- 準備期:体のベース作り、持久力メイン
持久力、スピード・スキル、期の最初と最後にテスト - 基礎期1:全般的な能力の底上げ
持久力、スピード・スキル - 基礎期2:種目毎に特化した能力の強化を開始
持久力、筋力、スピード・スキル、筋持久力 - 基礎期3:トレーニング量最大の期間
持久力、筋力、スピード・スキル、筋持久力 - 強化期1・強化期2:大会に向けた強化
持久力、筋持久力、各種目の自分の最大のリミッター(迷ったときはスイム:無酸素持久力、バイク・ラン:筋力) - 調整期
持久力、筋持久力、ミドル以上はスピードスキル、ショートでは自分のリミッター - レース期
本文には明記されていないが、計画例をみると全種目パワー。スイムのみスピード・スキル - 移行期
とくに狙ったトレーニングはせず、ある程度活動的に過ごす
- 各回復週
テストを行う
これに従って年間計画表を埋めていきます。
僕の場合、狙うのがアイアンマンなのでリミッターとして無酸素持久力を選ぶことは無く、上に書いた指針ほぼそのままで年間計画表を埋めました。この作業は自分のリミッターをしっかり理解しておけば短時間で終わると思います。完成した表は次のようになります。
これで、各週にどんなことを狙ってトレーニングするのかが明確になりました。
次は毎週のトレーニングをもっと具体的に決めていきたいと思います。
OVERLANDER株式会社
売り上げランキング: 55,345
この記事へのコメントはありません。