ドロップハンドルとは?
ドロップハンドルは普通のロードバイクについている曲がったハンドルのことです。下の写真のような感じですね。
何故このような形になっているのでしょう?
それは握る場所を変えることで、さまざまな状況に柔軟に対応できるようにするためです。
ロードバイクに乗ったことがない人にとっては「は??」と思うかも知れませんが、ハンドルのどこを持つかで体の使い方や空気抵抗が変わってくるんですね。
- 上体を起こしリラックスして走りたい時や登りではハンドル上部
- 巡航中は操作しやすく適度に前傾になるブラケット部
- スプリントや下り、頑張る時には前傾がきつく空気低以降の少ないドロップ部
という感じで使い分ける(実際には6通りぐらいある)ことで場面に応じて最も効率の良いポジションをとるわけです。長いロードレースの歴史の中で選ばれてきた形です。
ブルホーンハンドルとは?
牛の角みたいな形をしていることからブルホーンと呼ばれます。下の写真のようなやつです。
主に握る部分はバーの先端部です。ドロップハンドルでいうところのブラケットを握っているポジションとほぼ同じになります。ですので普通に巡航する分には操作性もドロップハンドルと大差ありません。しかし、ドロップ部がないので頑張って走りたい時や、下りなどでは少々不利です。
ドロップハンドルと比べると握れるポジションが少ない代わりに、軽量で空気抵抗が少ないです。DHバーと併用することでポジションの少なさはある程度カバーできます。トライアスロンではDHバーと併用することが一般的です。
特に空気抵抗を意識した翼のようなタイプもあります。
今にも飛んでいきそうですね〜。こういうタイプは、ほとんどDHバーを使い、コーナリングやブレーキングのときだけハンドルを握るという前提で設計されているます。特に下の写真のようにブレーキ部がストレートなタイプは、手の引っかかりがないので下りのブレーキングは怖そうです。
ですのでバイクに乗り慣れていない人は普通のブルホーン(ブレーキ部が上に曲がっている)にすることをオススメします。こういうクセのあるパーツは値段も高いのでレベルアップしてからでも遅くありません。
ドロップとブルホーンの比較
では、両者を色々な面から比較してみましょう。
汎用性
さまざまな状況に対応するという意味ではドロップハンドルに軍配が上がります。DHバーをつけたドロップハンドルがもっとも多様な状況に対応できる選択と言えるでしょう。また、一般的なロードレースではドロップハンドルしか参加できません。ロードレースも楽しみたい人はドロップハンドルを選択しましょう。
操作性
ドロップハンドルのブラケット部を握って走る状況では両者には差はほぼないです。ただ、下りを攻めたりスプリントするとなるとドロップハンドルが断然有利になってきます。トライアスロンの場合、スプリントは無いと思いますがコーナーの多い下りなどテクニカルなコースだとドロップハンドルの方が有利だと思います。
空気抵抗
これはブルホーンハンドルが勝ります。ドロップ部がないので前面投影面積は2/3ぐらいになります。形状もブルホーンの方が有利なので実際の空気抵抗の差はもっと大きくなると考えられます。
コースの大部分をDHバーで走る状況の場合、ハンドルは余計な抵抗にしかなりません。ですので空気抵抗重視のTT仕様では、ブルホーンの方が有利というわけですね。
ブレーキング
女性など手が小さい人にはブルホーンがオススメです。ブレーキレバーの握りやすさが全然違います。
ドロップハンドルの場合、手が小さいとブラケットを握ったポジションではブレーキレバーに手が届きにくいです。一番よくつかうポジションでブレーキングがしにくいというのは結構なストレスになります。さらにハンドル形状によってはドロップ部を握ってもブレーキレバーが遠い場合があります。
一方、ブルホーンの場合は比較的素直にブレーキレバーに指が伸びるので握りやすいです。
重量
これも基本的にはブルホーンが勝ります。単純に使ってる材料が少ないので当然ですね。
どちらを選ぶべきか?
いろいろと両者を比較してきましたが、どちらを選ぶべきなのでしょう?
僕は両方のタイプに乗ってきましたが、初心者ならオススメはドロップハンドルです。理由は汎用性がありどんなコースにも対応できるから。ロードレースにも出場できますしね。
では、ブルホーンがオススメなのはどんな場合かというと
- バイクが得意で少しでもタイムアップを狙いたい人(特のロング)
- 手が小さくてドロップだとブレーキングしにくい人
- ブルホーンがカッコイイと思う人
という感じですね。
また初心者でブルホーンにする場合、変速システムは手元変速タイプにすることを強くオススメします。バーコン(DHバーの先端につけるタイプ)は操作性が著しく落ちるのでやめましょう。
変速システムについてはまた別の所でお話しますね。