トレーニング栄養学−2

Pocket

ここではアスリートに必要な栄養成分についてまとめました。
どんな食べ物にどんな成分が多いかを知っておくと、普段の食事の選び方も変わってきますよ。

タンパク質

英語で言うとプロテイン。筋肉・皮膚・毛髪など肉体の組織をつくる材料になるほか、ホルモンの合成など体の機能をコントロールする物質の材料としても欠かすことができないものです。ちなみにサプリでよく出てくるアミノ酸はタンパク質を構成している成分です。アスリートはトレーニングで体を痛めつけるので(苦笑)タンパク質はとても重要な成分となってきます。

★多く含まれる食品

植物性のものは豆類(特に大豆)、動物性のものは肉・卵・魚介類に多く含まれます。

糖質(炭水化物)

 体を動かすエネルギー源。特に即効性にすぐれますが脂肪と違い大量に蓄えておくことはできません。筋肉や肝臓に蓄えられていますが2時間ぐらい運動を続けると無くなってしまいます。

このことからわかるように、ほとんどのトライアスロンのレースでは体に蓄えられた糖質だけでは足らなくなります。実際には脂肪も合わせてエネルギーとして使われますが、脂肪のみで運動をするとなるとかなりのペースダウンになります。

こういった理由から、トライアスロンではレース中に補給が必須になってくるんですね。ちなみに補給食の成分も基本的に糖質になります。ただ、糖質にも色々な種類があり体に吸収される早さがちがいます。どういうものを摂るかも重要になってきますがそのお話はまた別の機会に。

★多く含まれる食品

お米、パン、いも、甘い食べ物全般に多く含まれます。砂糖ももちろん糖質です。

脂質

いわゆる脂肪のことですね。長期間大量に貯めておけるエネルギー源です。

ただし、エネルギーとして使うために分解・消費するのに時間がかかるのが難点。この性質のため負荷が高い運動ではあまり使えません。ダイエットでゆっくり長く運動すると脂肪が減ると言われるのはこの理由からです。

脂肪と聞くとマイナスなイメージを持つ人が多いと思います。アスリートにとって敵のように考える人もいるかもしれません。しかし、体温の安定化・細胞膜の維持など体にとってとても重要な栄養なので極端に避ける必要はありません。

ただし、摂り過ぎや質には気をつけた方がよいです。

★脂質が多く含まれる食品

肉・魚・植物油などほとんどの食べ物に含まれますが、牛肉・豚肉、ナッツ類、アボガド、うなぎ、ハマチ、チョコレート、あん肝などなど油っこいものに特に多く含まれます。

ビタミン

体の代謝活動を適切に行うために必要。ほとんどのビタミンは体内で作り出すことができません。食べ物から摂取する必要があります。

ビタミンが不足すると疲れやすかったり肌荒れが治らないなど様々な体の不調の原因になります。

サプリメントでも沢山でていますが、特定のビタミンを大量に長期間摂取するのは体に思わぬ負担をかけます。何事もバランスと程度を考えて摂るようにしましょうね。

★多く含まれる食品

  • ビタミンA:緑黄色野菜(にんじん、ほうれん草、小松菜など)
  • ビタミンC:葉もの野菜(ブロッコリー、芽キャベツ)
  • ビタミンE:ナッツ類、カボチャ、キウイフルーツ、卵、ごま

 

ミネラル

骨や血液の材料になったり、体の機能のコントロールに使われます。

たとえば骨に含まれるカルシウムや赤血球に含まれる鉄などが有名どころですね。筋肉が収縮する時にも炭水化物などのエネルギーだけでなく、カルシウムやマグネシウム、ナトリウム、カリウムといったミネラルが必要になってきます。

トライアスロンでは鉄分不足による貧血や大量の発汗によるナトリウム不足が問題になることがよくあります。

レースにでると大抵のエイドステーションには塩が置かれています。これはナトリウムを補給するという目的があるんですね。甘い補給食ばかりでその口直しに・・・というわけではありませんよ。

★多く含まれる食品

  • カルシウム:乳製品、小松菜、豆腐など
  • マグネシウム:納豆,魚介類、ほうれん草、ブロッコリー、胚芽、玄米
  • 鉄:レバー、うなぎ、ひじき、ほうれん草、木綿豆腐、あさり、赤身の肉
スポンサーリンク
Pocket

関連する記事